「対等なんてありえない。
君は弱虫で、何より裏切り者だ」
短編映画10作品のうち、一番衝撃的でした。。
20分間の作品とはとても思えない。社会派の長編大作を見せられたように、心がズシッと重くなりました。
タイトルは「ともだち」。
けれど、友情と言うより現実の恐ろしさをまざまざと見せつけれた感覚です。
コソボ紛争中。
少年ペトリッチは敵であるセルビア兵士にタバコを売って、こずかい稼ぎをしていた。そんなある日、ペトリッチは親友と一緒にセルビア人のもとを訪れるのだが・・・。
とにかく兵士の残酷さ、冷酷さが怖すぎる( ゚Д゚)!
口元は微笑、目は獲物を狙うようにギラギラしている。『フルメタルジャケット』のような狂気を感じました。
バスに乗っているアルバニア人を引きずり下ろし・・・。
家に勝手に侵入して・・・。
恐怖に怯えるアルバニア人と一緒に、私も震えてしまいました。
親友と喧嘩してしまうペトリッチ。
彼が我に返ることで仲直り出来るのですが・・・。
ラスト、振り返りたいけれど振り返ることが出来ない。
恐怖、後悔、悲しみ。
様々な感情が駆け巡ります。
私、この映画一生忘れないと思う。
また観たい短編作品です。