モウドクウサギ

ロープ/戦場の生命線のモウドクウサギのレビュー・感想・評価

ロープ/戦場の生命線(2015年製作の映画)
3.8
何もかも空回りして、逆に入る。そんな「完璧な日」は、何故か訪れるもの。
紛争地帯の代名詞、バルカン半島でNGOの小チームが、井戸からクソデブの死体を引き上げようとしていた。しかし、ロープはやはり切れるもの。店にあるロープは売ってくれないし、誰も貸してくれない。国連や軍隊は何処吹く風。奮闘するベネチオ・デルトロや、彼らを取りまく面々が微笑ましくも、置かれた環境はいつ、どこで地雷が爆発してもおかしくないところ…。
ヤリたくても、できないシチュエーションが畳み掛けてくる日の話だけあり、人を選ぶ作品。ぐだぐだプレイが苦手なら避けるべきだが、逆に好みなら意外な拾い物になりうる。
努力が全て水の泡?災い転じて何とやら??個人的には見知らぬ他国で、命を賭して働く意義はあるのかとの疑問に、端的に答える良作だった。