タイトルが某ゾンビ映画のパクリ。
確かに中身はゾンビ映画なのです。
ただ、作品の規模が町レベルです。
それを世界と言っているだけです。
低予算のゾンビ映画のイメージ。
それは笑えるホラー映画だろう。
もしくはPOVでの一人称視点。
生き残りをかけて戦う主人公たち。
しかし、怖いのはゾンビではなく、
生きている同じ人間だという物語。
それが大抵のゾンビ映画であろう。
本作は最初から最後までシリアス展開。
笑う箇所は一切ない真面目な構成です。
ちゃんと主人公たちはサバイバルする。
でも、アメリカだから銃は撃ちまくる。
なぜだか電気と水道は通っている矛盾。
そこにツッコミを入れる登場人物たち。
男二人と女二人という人数も安直です。
それでも本作は思っていた以上に良かった。
特に注目するのはゾンビによる奇襲の場面。
対応する主人公たちの緊張感が伝わります。
これが銃じゃなければもっと良かったけど。
四人の中でリーダー的な存在の大佐。
攻撃的な口調だが頼りになる元軍人。
ハゲのオッサンだけど戦闘は超一流。
大佐と一緒に行動していた熟練者。
元々は科学者だけど今では発明家。
フレンドリーで陰謀説を信じます。
あとから合流する姉妹の姉である女医。
最初は存在が薄かったけど徐々に台頭。
大佐の秘密に理解を示す貴重なキャラ。
ヒロイン的な姉妹の妹である娘。
一番若い事もあって軽いノリだ。
意味のない行動に意味を見出す。
物語は基本的にこの四人で展開する。
ゾンビの奇襲→対処→休憩と会話→ゾンビの奇襲。
物語は基本的にこの順番で展開する。
意外にもちゃんと作っているから引き込まれる。
最大となるゾンビの原因について言及されます。
その原因が分かった時の残念さは実に残念です。
最後まで引っ張った原因の設定が雑すぎました。
演出や雰囲気にキャラが良かっただけに、
ゾンビ化の原因がそれじゃ納得できない。
それほどに残念すぎた設定だったのです。
ゾンビ化の原因を作り込めば良作になりえた。
可能性を秘めていたのに低予算だから強引に。
予算があればもっと面白い作品になっていた。
そう思えるほどちゃんとした作りだった映画。
RE-170