とても愛らしくて、例えるなら、インテリアとして部屋に飾っておきたくなるような作品(？)でした。
結婚相談所に行くまでの道を、額で縁取った演出がとても素敵でした。それまで部屋にこもりっきりで書いていた絵画はどれも味気なく、地味で、描かれているのは自分自身と何かしら手近にあったモノの２つだけ。しかし結婚相談所への道中は、彩り豊かに色があふれ、たくさんの人やモノが描かれています。
最終的に彼はハッピーエンドを迎えるわけですが、物語の中で一番色鮮やかだったのは、自らがまだ見ぬ夢に向けて歩いた道であったような気がします。ただ、たぶんそのことを本人は気づいていないだろうから、ちょっとだけ残念な気もしなくはないかな。
