みおこし

バッドアス・シネマのみおこしのレビュー・感想・評価

バッドアス・シネマ(2002年製作の映画)
3.7
また好きなドキュメンタリーに出会えました!1970年代前半から隆盛したブラック・スプロイテーション映画に関するドキュメンタリー。タラ様とサミュエルおじきが出ていらっしゃる&映画史のお勉強のために鑑賞!

恥ずかしながら、ブラック・スプロイテーション映画がブラックの皆さんにとって必ずしも好ましいものでなかったという事実を知りませんでした。
カッコいい音楽にのせて展開されるストーリーの主役を張れるという意味では、確かに白人ばかりにスポットライトが当たっていたハリウッドの常識を覆したわけですが、その中で描かれる黒人像は実に暴力的で粗野なイメージ。そのために人権団体から告訴されたこともあるようで、自分たちの描き方を模索しながら必死に作っていた映画群なんだなと痛感...。

パム・グリア始め、往年のブラック映画を引っ張ってきた役者さんたちのインタビューに加え、タランティーノ監督の見解も聞けたり、すごく骨太なドキュメンタリーになっています。

かのJBが音楽を担当した作品もあったり、『ブラキュラ』という意味不明な作品もあったり...。そもそも黒人のスタッフではなく、白人の監督が撮ったブラックスプロイテーション映画もあったり!いやー、奥深いですね。
ほとんどの作品が日本ではあまり観られなくて、私も『黒いジャガー』『コフィー』『フォクシー・ブラウン』くらいしか鑑賞したことないのですが、低予算でもメッセージ性のある作品ばかりなのでもっともっと当時の作品群を観てみたいなあ。
みおこし

みおこし