西木寸

シング・ストリート 未来へのうたの西木寸のレビュー・感想・評価

4.3
あんた大好き!!
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今作は再び舞台をアイルランド。
一作目同様に非常にざらついた手触りの映画になっていて、心地よいです。
主人公となるのは、新人のフェルディア・ウォルシュ=ピーロ君演じる、中学生コナー。
不況真っ只中の閉塞感漂うアイルランドで、不況の影響を家庭がくらいカトリック系の学校へ強制転校。
いじめにあう中、お姉さんに一目惚れし、
「俺らバンドやってて、今度ミュージックビデオ撮るんだけど出演しない??」とハッタリでナンパします。
あー青い!!良い!!!!

80年代の特徴を絶妙にサンプリングし、今作の為だけに作られた音楽は、どれもこれも最高です!
加えて、今作はミュージックビデオ。
見よう見まねで作る映像は、音楽以上にごちゃまぜで、絶妙なダサさ、青臭さ。
この水々しさが、本当に楽しくて、なんなら逆にかっこいい!!!!

ジョン・カーニーの真骨頂が「音が重なって音楽へとなっていく」描写。
ドキュメンタリータッチから急に浮遊する、このシーンは毎度、音楽最高ー!!と気持ちをびんびんに高揚させます。

極め付けは、今作で最もハッピーな映像が詰め込まれた、ミュージックビデオ撮影中の妄想シーン。
超ハッピーでめちゃくちゃ気持ちの良いシーンのはずなんだけど、それによって涙がドバー!!
感情が爆発する、名シーンでした。
西木寸

西木寸