ヨシダ

シング・ストリート 未来へのうたのヨシダのレビュー・感想・評価

5.0
不良高校に転校してきた気弱な男の子がモデル志望の女の子を口説くためにバンドを組んでミュージックビデオを撮る話。

舞台は大不況のアイルランド。
不仲の両親。父が仕事をクビになった影響で、不良達の集まるシング・ストリート高校へ転校させられた主人公コナー。初日から校長やいじめっ子に目をつけられ、散々な目に。そんな彼の唯一の楽しみは、音楽狂いの兄と一緒にMVを観ること。
ある日、学校の向かいで煙草を咥える女性、ラフィーナに一目惚れしたコナーは、「僕のバンドとMVを撮らないか?」と声をかける。

3度観て、3度泣いた。
好きな映画は?と問われた時真っ先に思い浮かぶ映画。ギグのリハーサルのシーンで涙が溢れてしまう。本当はこうあって欲しかったのだな、と…。

そして何よりも兄貴の存在。「他人の曲で口説くな」「ロックン・ロールはリスクだ」「死ぬかもな、でも行け」等、数々の名言。
クライマックスで迷わず「出発だ」と答えるのが最高にカッコ良い。船を見送った後の兄貴の喜ぶ姿に、またも涙が…。

夜通し語れる超名作。
何度でも観て欲しい。
ヨシダ

ヨシダ