ずどこんちょ

シング・ストリート 未来へのうたのずどこんちょのレビュー・感想・評価

3.7
人生の中で最も音楽と共に歩んだ時間のことを、人は「青春」と呼ぶのだろう。

こんな今の時代だからこそ、中高生も大人もシニアたちもバンド組んで歌ってほしい。自分の意見を、価値観を、高らかに歌い上げてほしい。
SNSで自分の意見を気軽に発信できる世の中になった。匿名で誰でも平等に発言できる便利な世の中だから、顔だして名前出して言いたいことを表現するリスクも要らないだろう。でも、匿名を利用して好き勝手言う人の発言を目にすると、やはりちょっと気持ち悪い。それならば、駅前でバンド組んであちこちで歌ってくれていた方が健全で清々しくないか。
大人への反抗、ルールを押し付ける学校への不満、初恋の苦味、暴力への報復…。

自分はそんな練習をしてきたことがないから、ギター持ってマイクに向かって歌える彼が羨ましかったです。
音楽に乗せて不満も怒りも発信するけれども、SNSと違って音楽の場合は歌うことそれ自体が人を楽しませることに繋がり、共感を呼び、意見が広まっていく。
そして、音楽で青春を乗り越えた彼は比較的内気で少年的だった殻を破って、大人っぽく成長していました。音楽が自信と勇気を与えてくれたのでしょう。
自分を縛り付ける鎖を引きちぎった最後の決断も非常にロックで輝いていました。
まさに彼の青春時代でした。