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シング・ストリート 未来へのうたのnattyan9のレビュー・感想・評価

4.1
『シング・ストリート』 ★★★☆
 
天才かよ。
ジョン・カーニー監督。
青春ものでもあり、
成長ものでもあり、
アートの話でもある。
すげえなぁ。
 
なんかでも、
あんまり、彼氏の音楽を
女性が時間差で聞くって演出は、
見たことないんだよなぁ。
カセットテープとか、
携帯の録音とか。
そのシーンが凄いロマンティック
なんだよなぁ。
会えない時間も
相手のことを想ってる
っていうことが。
さすが、MVやってた監督。
 
あの人は、こんなことを
心の奥では、思ってたんだ、
っていうのが分かるのが、
ロマンティックなんだろうなぁ。
言葉にならない言葉というか。
 
セリフもやたら格好いいんだよなぁ。
音楽やってる人だけあって。
 
いじめっ子に
「殴ってみろ。
 君は暴力だけだ。
 何も生まない」
 
とか。

女性が
「悲しみの喜びを知って。
 それが、”愛”よ。
 喜びと悲しみは一緒なの」
 
とか。
 
一番、好きなシーンは、
帰ってきた女性に主人公が
NOを突き付けるシーン。
 
(運命は信じ続けるから
 運命なんだ。
 止めたら運命じゃない)
 
かと言って、
完全に離れる訳じゃなく、
遠くからは、見守ってる。
励ましのNO。
かっこいいなぁ。
 
 
 
 
 
ps.
兄の設定も
母の設定も、
エイモンの設定も、
独自性があって、いい。
 
 
ps.
監督のアートの話も好き。
「上手にやろうと思うな。
 それがロックだ。
 あと、コピーバンドもやるな。
 やつらは、真剣に音楽を
 やったことなんてない。
 曲を書く根性もない。
 ロックは覚悟だ。
 冷笑される覚悟だ」
 
それでも、
冷笑されても、
言いたいことがあるなら、
それが、ロックだ。
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