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シング・ストリート 未来へのうたのめるのレビュー・感想・評価

3.2
夢を見る青春真っ只中の少年と少女
荒んだ現実から脱け出して羽ばたいていく

たくさんの歌が出てくる!しかもMVを作るところまで自力でやっちゃう映画は新鮮でモノづくりのワクワクが伝わってきた!最初は下手だな~と思った歌も上手くなって、服装もお洒落になり輝きを増していく主人公に注目。
spotifyでサントラを聴けます🎧️🎵

ヘアスタイルと服装を変えるだけでガラッと印象が変わる主人公に驚き。最初は地味で大人しい男の子だったのに、服装が変わると性格も変わる!良いことだらけ!?

それでも、頭の片隅に"校則の意味ってなんだろう?"という疑問が残った。

私は素のままでいて校則を窮屈に思ったことがないけど、多くの人が"校則"の意味を考えたことはあるはず。

校長先生が黒い靴を買えないからブラウンのシューズを履いている主人公を叱る。そして洗面台に頭を突っ込ませてメイクを落とす。
どちらもやり過ぎなんだけど、学生と社会人の狭間にいる今の私から見ると学生と教師の考え方のどちらも一理ある。
TPOを守りながらお洒落と身だしなみを使い分けて個性を大切にする世の中になるといいな。

主人公は女の子を振り向かせるためにバンドを始めたけど、それが最終的に夢を叶えるための大きな一歩を踏み出す原動力になった。ただ主人公の友達との交流をもう少し掘り下げても良かったのではと思った。
お兄ちゃんのキャラクターが絶妙で、特に最後の演技が光っていた。

───どんな未来が待っているのか?
目の前に答えはない。ただひたすらに前を向いて進んでいくふたりが愛しくもあり切なくもあった。
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