このレビューはネタバレを含みます
死んでも2人は分かたれない!嘘の結婚式が全部愉快な愛。
相変わらずの黒沢節で、恨みも復讐もない世界でただ生きる物語。なんであれあんまり気負わず一生懸命に生きなきゃいけない。
お父さんだけうまくいかなかったのが切ない。ウダウダしてしまうのは動けないことではなく、事象に引きずり続けることだって教えてもらった。だって多分おかあさんは恨んでないし、息子は全然気付いてない。嘘の結婚式のあとで気づかなくて救われた。
「外も中も何も変わらない、ここもあそこも特別ではない」という強い位置取りを、生死の合間でもやってくれるのはすごい。
一生画面の左側に進み続ける演出も、フォーカスを外して撮るところも、本当に繰り返し繰り返しやってて気持ちが良い。
一緒に見てた交際相手が『叫』と同じことをやってると爆笑してたので見なきゃ!