ダゲレオタイプの女の作品情報・感想・評価

ダゲレオタイプの女2016年製作の映画)

La Femme de la Plaque Argentique

上映日:2016年10月15日

製作国:

3.6

あらすじ

ダゲレオタイプの写真家ステファンのアシスタントに偶然なったジャン。その撮影方法の不思議さに惹かれ、ダゲレオタイプのモデルを務めるステファンの娘マリー恋心を募らせる。しかし、その撮影は「愛」だけではなく苦痛を伴うものだった…。芸術と愛情を混同したアーティストである写真家のエゴイスティックさ、父を慕いながらも拘束され続ける撮影を離れ自らの人生をつかみたいマリーの想い、撮影に魅了されながらもただマリー…

ダゲレオタイプの写真家ステファンのアシスタントに偶然なったジャン。その撮影方法の不思議さに惹かれ、ダゲレオタイプのモデルを務めるステファンの娘マリー恋心を募らせる。しかし、その撮影は「愛」だけではなく苦痛を伴うものだった…。芸術と愛情を混同したアーティストである写真家のエゴイスティックさ、父を慕いながらも拘束され続ける撮影を離れ自らの人生をつかみたいマリーの想い、撮影に魅了されながらもただマリーとともに生きたいというジャンの願い、そして、自ら命を絶っていたステファンの妻の幻影…愛が命を削り、愛が幻影を見せ、愛が悲劇を呼ぶ。世界最古の撮影を通して交わされる愛の物語であり、愛から始まる取り返しのつかない悲劇。

「ダゲレオタイプの女」に投稿された感想・評価

ユタ

ユタの感想・評価

4.0

このレビューはネタバレを含みます

個人的な理由で(ただの寝不足)、ものすごく眠かったんだけど、最後まで寝ることなく、退屈せずに見れました。

この映画は海外資本だけど、Jホラー的表現、人と人ならざるものの描き方、光の陰影、揺れるカーテンや半透明の遮蔽物など…いつもの黒沢印がいたるところに散見されて楽しかった。

これをホラーとして見てしまうと、少し食い足りなさが残る気がする。
でも、黒沢監督が言うように「日本の怪談映画の形式で描かれたラブストーリー」として見れば、じっとりとした形容しがたい余韻が手の中に残るような、哀しい愛の物語に思えて、とても好きだった。

また監督自身も少しインタビューで触れてたけど、
ダゲレオタイプという狂気じみた撮影技法に固執し、永遠に取り憑かれた登場人物を、「映画監督」という職業に重ねて見ることもできて、いろんな厚みを持った作品だなあと思った。

人と人ならざるものが交わる”境界”を舞台にした映画を個人的な事情でかなり眠い状態で見て、帰り道眠気をこらえきれず安全なところに車を止めて寝てしまった。
結果なんだか良い感じにトリップすることができて、とても良い映画体験ができた笑
写真の中に感情なんて存在しないのに見る者はそこに感情を読み取ろうとする。これは霊も映画も同じシステム。温室での幽霊登場シーンはカット毎にこの世とあの世(永遠に存在が定着した世界)の時間の流れの違いを見せつけるようで凄まじい。@DVD
えりみ

えりみの感想・評価

4.0
WOWOWで。
恐らく「散歩する侵略者」公開記念で放送してたのを録画。
公開時気になってはいたけどフランス映画は苦手でスルー。
ほんまにフランスで黒沢ホラーを作りました、って感じ。
等身大銀板写真に憑りつかれた男と、
等身大銀板写真に憑りついた女。
欧風の古いお屋敷の感じとか街並みの雰囲気はあってええし黒沢清作品好きやからみたけど、ちょっと長いなぁ。。。
偏屈な写真家ステファンのおっさんが大根役者にみえる。
でもそれを補って余りあるヒロイン、マリー役の女優さんがいい。
華奢な体躯もさることながら細かく左右に震える眼球の動きは演技?あんなん意識して出来る??この世のものかどうか分からん役にぴったり。
オチとしては、
「軽々しく教会で誓いの言葉を交わしちゃぁダメよだめだめ」
愛が幻想を見せ、
愛が悲劇を呼ぶ。
ってコピーそのもの。
フランスも格差が広がってる感じなんでしょうか。


WOWOWドラマ「予兆 散歩する侵略者」全5話をやっと全部見終わったから『さあ「散歩する侵略者」を観よう!』と思ったら軒並み先週で公開終了してるってどういうこと(´д`)ェェエ
切身

切身の感想・評価

3.5
ダゲレオタイプという方法があることをまず初めて知った。すげえ綺麗。
女優も綺麗だが、とにかくダゲレオタイプが綺麗。

にしても狂気じみていた。
踊る猫

踊る猫の感想・評価

3.9
アンドレイ・タルコフスキーにも似た境地を感じさせる。悪く言えば退屈なスローテンポの映画なのだけれど、そこは黒沢清氏だけあって幽霊の女性たちの美しさ、迫り来る彼女たちのじわじわと来る存在感の凄味に依ってこちらを圧倒させる。海外で撮られた作品だからなのかドメスティックな作品を観慣れた目には俳優陣の演技の巧拙が分からず、例えば香川照之氏や西島秀俊氏や役所広司氏を観るような形では作品に入り込めなかった。これは私の側の宿題とさせて貰って良いのかもしれない。やや『カリスマ』を思わせるところもあり。黒沢清作品の女性はしかし(近年の作品は例外に属すると思うのだけれど)、どうしてファム・ファタールな佇まいを以てこちらに迫り出して来るのだろうか。女性の描き方が下手と言ってしまえばそれまでなのだけれど、それを超えたエロスの欠片もない女性の神秘的/崇高な佇まいはなかなか興味深く感じられる。
悲しいし、こころが痛い。
motoki

motokiの感想・評価

3.9
ダゲレオタイプという世界最古の写真撮影技術
(体を特殊な拘束具で固定して数十分動かず銀版に写す方法)
をテーマに取り上げていました。
ホラーだった事に見てから気付いたのですが、どちらかというと恐怖より悲しさが大きかったです。美を求める芸術家肌な思考も理解できつつも歪んだ愛により自分の美の世界に家族を巻き込んでしまう狂気。
後半どんどんと事態がどの方向に進んでいるのかが掴めなくなってくる感覚、正確に言うと予想はついているものの可能性を残したくなる感覚がとても良かったです。
SHiNOBU

SHiNOBUの感想・評価

4.0
美しい幽霊に戦慄
そして涙
2016年10月16日、ヒューマントラストシネマ有楽町にて鑑賞。
同館ロビーには、実際に撮影で使用された「青いドレス」が展示されていて、雰囲気良い。

黒沢清監督らしさは見られるのだが、「不思議な映画」ではあるが、怖くは無い。
青いドレスの女が両手を前に突き出して、やや浮遊感ある映像は綺麗だったが、如何せん物語が「何でこうなるの?」感あり。

ただ、物語の舞台になっている洋館は、階段がグルリと回る感じで、奥にドアがあり、上を見ると丸い空間が空いているという不思議な構造をしており、とても良かった。

また、黒沢清監督にしては珍しく、「450万ユーロで家が売れれば、自分には50万ユーロが入る」のような具体的金額を言わせている。
まるで、成瀬巳喜男監督の映画みたいだ。

ただ、和洋の幽霊を共演(?)させたあたりは良かった。
「和」の幽霊は、お岩さんのように「元々は生きていた人間が死んでから幽霊として出てくるもの」、「洋」の幽霊は「最初から幽霊として出てくるもの」であり、これらの幽霊を混在させた映画はあまり無いのではなかろうか。

全編フランス語ではあるが、黒沢清監督作品であることはうかがえる映画だった。


<映倫No.は映されず>
静か~な映画、って印象
それでもこの雰囲気のもつ、いつか何かが起こるんじゃみたいなドキドキ感が良い


ダゲレオタイプの写真の美しさ!
ほんとに銀盤の中に人が入り込んだじゃないかってくらい鮮明!!
ここまで鮮明だと逆に怖いな💦


そんなダゲレオ写真を仕事にする写真家ステファンに弟子入りしたジャン
そしてステファンの娘マリーと自然と距離が近付くジャン
そんなある日、土地開発で写真館兼自宅が高額で売却できることを知らされたジャンはステファンを説得しようと試みるが…



気難しいステファンに亡くなった母の霊が忍び寄る恐怖シーンは流石の黒沢清監督
海外ホラーのような驚かせる音も無く静けさの中に恐怖を見い出すような日本独特の表現、これは良い
それが退屈と言われたらそれまでw

マリーの身に起こった事故…
ジャンが見ているものは現実なのか妄想なのか…
マリー役の子、可愛いのかな~微妙でしたね
でもジャケの青いドレス姿は綺麗に見える不思議w
虚弱体質かと思いきや…
パパ、やりやがったな💢

ラスト、苦手σ( ̄∇ ̄;)
やっぱりな。なんだけどその終わり方は…ん~💧
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