ダゲレオタイプの女(2016年製作の映画)

La Femme de la Plaque Argentique

上映日:2016年10月15日

製作国:
  • フランス
  • ベルギー
  • 日本
  • 監督
    黒沢清
    脚本
    黒沢清
    キャスト
    タハール・ラヒム
    コンスタンス・ルソー
    オリヴィエ・グルメ
    マチュー・アマルリック
    あらすじ
    ダゲレオタイプの写真家ステファンのアシスタントに偶然なったジャン。その撮影方法の不思議さに惹かれ、ダゲレオタイプのモデルを務めるステファンの娘マリー恋心を募らせる。しかし、その撮影は「愛」だけではなく苦痛を伴うものだった…。芸術と愛情を混同したアーティストである写真家のエゴイスティックさ、父を慕いながらも拘束され続ける撮影を離れ自らの人生をつかみたいマリーの想い、撮影に魅了されながらもただマリーとともに生きたいというジャンの願い、そして、自ら命を絶っていたステファンの妻の幻影…愛が命を削り、愛が幻影を見せ、愛が悲劇を呼ぶ。世界最古の撮影を通して交わされる愛の物語であり、愛から始まる取り返しのつかない悲劇。

    「ダゲレオタイプの女」に投稿された感想・評価

    このレビューはネタバレを含みます

    個人的な理由で(ただの寝不足)、ものすごく眠かったんだけど、最後まで寝ることなく、退屈せずに見れました。

    この映画は海外資本だけど、Jホラー的表現、人と人ならざるものの描き方、光の陰影、揺れるカーテンや半透明の遮蔽物など…いつもの黒沢印がいたるところに散見されて楽しかった。

    これをホラーとして見てしまうと、少し食い足りなさが残る気がする。
    でも、黒沢監督が言うように「日本の怪談映画の形式で描かれたラブストーリー」として見れば、じっとりとした形容しがたい余韻が手の中に残るような、哀しい愛の物語に思えて、とても好きだった。

    また監督自身も少しインタビューで触れてたけど、
    ダゲレオタイプという狂気じみた撮影技法に固執し、永遠に取り憑かれた登場人物を、「映画監督」という職業に重ねて見ることもできて、いろんな厚みを持った作品だなあと思った。

    人と人ならざるものが交わる”境界”を舞台にした映画を個人的な事情でかなり眠い状態で見て、帰り道眠気をこらえきれず安全なところに車を止めて寝てしまった。
    結果なんだか良い感じにトリップすることができて、とても良い映画体験ができた笑
    プロの写真家ステファンの元で助手として新しく働くことになった主人公。ステファンは気難しいタイプの芸術家。自宅が大きな屋敷で、ダゲレオタイプで娘の写真を撮っている。そんな少し変わった家族と過ごすうちに、不思議な現象に巻き込まれる話。

    やっぱり劇場で見とけば良かった…(TT)
    もっと行きやすい映画館でやってくれたら見に行ってたのに…めっちゃ後悔です。これは傑作ホラーですね!フランスで撮ろうがやっぱり黒沢清らしさ全開でした(笑)

    この居心地の悪い不穏な空気感!
    中でも目を見張るのは階段からの落下シーン。パラパラのあと、ドカドカっと!何言ってるのかわかんないと思いますがとにかく凄い。1シーン1シーンの画の力が凄まじくて見入ってしまいます。気持ち悪い中にも幻想的な空気感を同居させていて、この世界観に飲み込まれますね。霊を写すシーン1つとっても、ドア、人間、幽霊それぞれの配置や光の加減など、トンデモない画力。

    そして、あのダゲレオタイプの異様さ。被写体に拘束具をつけて長時間カメラの前に立たせる。もちろん動けない。拷問でも始まるんじゃないかというほどの物々しさでした。カメラも含めてあの撮影器具の存在感が凄かったので、もう少し役割持たせて欲しかったですけどね。

    ストーリーラインはすごくシンプルなんですけど、一体この映画の中で何が起こっていたのか…解釈が本当に難しい映画でした。一応自分なりに解釈してみたんですけど、思いっきりネタバレになっちゃうのでコメント欄で(^^;
    お話自体は特に面白くなかった。
    ただダゲレオタイプで撮る人、撮られる人の描き方と、特に撮影シーンの役者の演技はぐっとくる。フェティッシュ。
    ダゲレオタイプに固執するクレイジーさが楽しみだったのでそのシーンがそんなに多くないのも残念だった。
    映像はフランス映画、という感じの綺麗さ。
    不思議な感じの映画…
    予告で観て面白そうだったのでレンタル。
    結末としては予想通りのよくあるパターンw
    色んな解釈があるだろうなあ。
    観終わった後に、みんなと話したくなる。
    黒沢監督のアート寄りの作品?かな?
    ‪黒沢清監督初フランス映画!‬
    ‪世界最古の写真撮影で有るダゲレオタイプ。其れに取り憑かれた写真家と被写体の娘、助手の青年の言葉少ない束縛の愛。モデルを長時間固定させる為の器具が身体以上に精神を拘束させ、青いドレスを纏う亡霊の気配に身震いする作品。
    上品なホラー調ミステリー

    海外作品でも黒沢清らしさはしっかり、引きで横へ追う感じとかも

    メイン俳優がイケメンすぎない感じはよかった

    ストーリーに起伏がないから2時間越えはさすがにキツかった
    亡きものに対する執着と生死の境の曖昧さを描くのは、黒沢清の一貫したテーマだ。オリヴィエ・グルメの亡き妻への執着は、やがてダゲレオタイプに向かい、屋敷に向かう。

    風、揺れるカーテン、ドアの開閉、明滅する照明、ゆっくりと近付いてくる幽霊など、お馴染みの記号が散見されるが、決定的にいつもと違うのが、「光」だ。これを観ると、日本とフランスで風土的・感覚的・技術的・慣習的あらゆる意味で「光」が異なることが明確にわかる。この映画の画面では、光が行き届きすぎており、良くも悪くも「フランス映画の画」になってしまっている。
    それが要因なのか、先に述べたような黒沢らしい記号の数々がいわば「羅列」にしかなっていない。

    それ以前に、やはり「おフランス」だからか、全体的に妙に肩肘張っていて、いつも見られるような演出面/映像面での「遊び」が全く見られないため、かなり退屈。屋敷からほとんど出ることなく映画が展開されるため、尚のことだ。

    面白い点を見出すならば、ヒロイン役のコンスタンス・ルソーだろう。演技なのか、癖なのか、わからないが、なぜか常に瞳孔が小刻みに揺れており、それが目の離せない妙な魅力を生み出している。
    小さな妻の写真と等身大の娘の写真を並べ立てる場面は美しかった。
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