kumi

サロメのkumiのレビュー・感想・評価

サロメ(2002年製作の映画)
4.2
アイーダ・ゴメスのサロメ、七枚のベールの踊りは
観ているこちら側も体が熱くじっとりして妖艶さに巻き込まれる。

自分になびかなかった預言者ヨカナーンの首と
引き換えに踊り、首を落とされ盆にのった
ヨカナーンの唇にキスをするというあたりは
赤い女!おそろしや!でも本心で首が欲しかったわけではなく
誰の差し金なんだい、と突き詰めていきたい。

ビアズリーやギュスターヴ・モローが描いた
サロメの絵画はどろりとしたあとに乾いた赤黒い印象。
怒りが加わると濁った黒い部分を感じる。
それでも新たに流れる血はどこまでも清らかな赤。
そう感じる。
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