ゆず

グリーンルームのゆずのレビュー・感想・評価

グリーンルーム(2015年製作の映画)
3.7
バンドの楽屋裏話はファンには貴重な楽しみだが、こんな楽屋裏はいやだ。

山奥のライブハウスを舞台に描かれるスリラー。売れないパンクバンドが楽屋(green room)で事件に遭遇し、実はネオナチの巣窟だったライブハウスに閉じ込められてしまう。監禁、籠城、脱出、適度なグロ。鉄の絆で統率されたネオナチ集団との攻防と、最後まで分からない展開が良かった。見所は人間VSイッヌ!

主演は2016年6月に27歳の若さでこの世を去ったアントン・イェルチン。個人的には2009年の「スター・トレック」チェコフ役の無垢な少年ぽい印象が強いが、本作では爆音ギターで「ナチは死ね」とシャウトするパンク青年だった。あーでもやっぱりどことなくチェコフ感あるかな…。対するネオナチのリーダー役にはパトリック・スチュアート。もう誰か言ってると思うけど、「X-MEN」シリーズでミュータントを率いる彼が、本作ではネオナチを率いている。しかもちゃんと恐い。坊主頭ばかりのネオナチのリーダー役にスキンヘッドのベテラン俳優が必要で起用されたわけではないことを証明している。
ゆず

ゆず