KentaroKojima

コリーナ、コリーナのKentaroKojimaのレビュー・感想・評価

コリーナ、コリーナ(1994年製作の映画)
4.3
十代の頃に友達が凄い勢いで薦めてきたのでみましたが、その時はなんだかほのぼのとした映画だなぁという印象は残ったものの、そこまでいいとは思いませんでした。
ただ映画で流れていたエリックサティとビルエバンスを聞き始めるキッカケになったので、この映画の存在はずっと頭の片隅にあり続けました。
久しぶりにこの映画を観ましたが、何とも言葉では表しづらい感動、幸福感のようなものを感じました。
ウーピーがビルエバンスの音楽を、綺麗なクリスタルを炎にかざしたような、と表現して、この映画の中でも実際にクリスタルのボールをキャンドルにかざして部屋の中に光が反射するシーンがありますが、この映画から受ける印象がまさにそれで、優しい心地よい光が溢れるような映画だと感じました。
心を閉ざしたモリーがコリーナに癒されるのが前半、後半そのモリーが父親を含め周りの人達を癒す存在になっていく。モリーを演じる子役はあまり知られていないですが、この子だったからこそこの映画の雰囲気を作り出せたのではないかと思えるほどのハマリ役です。
またところどころでスローモーションになるシーンがとても印象的で、一番気に入っているのはモリーがベッドの上で跳び跳ねているところで、彼女の心が救われていく様子をとても良く表しているなと思いました。
いつかこの映画が再評価されて、ブルーレイで発売されることを心から待ち望んでいます。
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