こん

世界のこんのレビュー・感想・評価

世界(2004年製作の映画)
4.6
賈樟柯作品で暫定1番すき。
五輪が決まり急速に発展していく北京の「世界公園」(東武ワールドスクエア大規模ver.のようなテーマパーク)でダンサーをしている女性の、仕事も恋愛も人生も如何ともし難い状況。どこかに行きたいのに行けないし行けるのに行かない、閉塞感が充満してるのがヒシヒシくる。
世の中の流れに乗って自分も上昇できるか不安を抱える人々について、コメンタリーで監督が言っていた「こういう感情は中国人に限ったことではない、根元では人間の感情は同じだと思うから」という言葉が印象に残った。
あらゆるシーンから現代中国の音や空気が伝わってきてとても生々しく感じた。
アニメーション演出は賛否あるけど、私は新しさを感じさせてくれる賈樟柯監督のユニークな演出が好きなので賛同したいです。
あ、あと林強氏の音楽が最高です。でもサントラ廃盤…がーん
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