このレビューはネタバレを含みます
パリとアントワープの間で麻薬を運ぶエリアスが連絡員のエヴァに裏切られ殺すという話をヨーロッパ横断特急の中で同時に書いてるお話。ひたすら鼻につく。
劇中劇的に作成されていく物語をそのまま映画にするというアイデアは惹かれるものがありましたが、作家のカットでいちいち入ってくるカメラ目線などのメタ目線がかなり鬱陶しかったです。
エリアスもエヴァも魅力的でしたし、港などの風景含め、構図も美しいと思いましたが、演出や台詞回しがそこはかとなく衒学的でイライラさせられました。
そもそもユーモアのセンスがないがゆえのストレスも感じました。ラストのSMで捕まるシーンもかなり中途半端。
脱構築やらポストモダンやらにかぶれた学生映画を見せられているような気分にさせられ、小説だけ書いていればよかったのにと心から思った映画でした。