らんらん

白鷺のらんらんのレビュー・感想・評価

白鷺(1958年製作の映画)
3.5
泉鏡花原作の映画化、カラー作品
監督は衣笠貞之助、主演は山本富士子

【あらすじ】
明治期(40年代)を舞台にした悲恋物語

かつては裕福だった家が没落しお嬢さま暮らしであったお篠(山本富士子)は家族を養うため知り合いの女将(清川虹子)のお店で女中奉公することになりました

そんなお篠が大切に持っている絵は有名な画家に書いてもらったもので、そのことが縁となり弟子であった稲木潤一(川崎敬三)と恋に落ちます

潤一はお篠に白鷺の絵をプレゼントし、この白鷺のようにいつまでも清らかでいてほしいと言います
お篠は白鷺のように清らかに生きていくことを約束し、それが出来ないなら死んで白鷺の姿であなたのもとに行くわ、と笑い合うのだった

そんな相思相愛の2人にはいくつかの障害がありました
潤一は亡き恩師に一人娘(野添ひとみ)のことを頼まれていて、奥さん(三宅邦子)や弟(入江洋佑)はお篠を遠ざけようとします

お篠のほうも多額の借金を抱え女中から芸妓になったことで自由の身ではありません
お金持ちの御前(佐野周二)はお篠を気に入りモノにしようと執拗にからんできます

義理や借金により苦しむ2人、綺麗なまま生きることは出来ないのでしょうか、、、

【感想】
絶対初見だけどどこかで見たことあるようなお話って感じ

お篠は他の男に抱かれるのを良しとせず簪で喉を突き死んでしまいます
で、その後になって野添ひとみが2人のためにお金を融通してくれたことが明らかになって
その知らせがもう少し早ければ、、、みたいなのもよくあるお話

綺麗なお話かもだけどどうかなぁ
飛ぶ鳥跡を濁さずの真逆な感じがする、自分だけは綺麗に行けたけど残されたものは?
川崎敬三が悲しむのは勿論、稼ぎ手を失った家族は苦しむだろうし
佐野周二なんかは恥かかされて笑い者、その仕返しで圧力かけられる女将さんたちもこの後の経営困るだろうし

時代的には操を守るためには死を選ぶってのはわかるんだけど、、、お篠さんの商売は売物買物の芸妓じゃん、それはまかり通らないと思うけどなぁ

んーー、死んだ後のことなんか知るかってのもわかるし、佐野周二キモすぎ絶対無理ってのもわかるんだけど、、、最初から最後までわがままな女だったなぁって思っちゃう
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