ラッキーマウンテン

人魚姫のラッキーマウンテンのレビュー・感想・評価

人魚姫(2016年製作の映画)
3.6
コメディだけどラブストーリーも涙もドンパチもあるし社会問題も扱う。
いわゆる全部乗せ映画ながら、ちゃんとコンパクトにまとまっている。流石はベテラン監督。

ところどころに入る笑いは人によって好みが分かれるだろうけど、ベーシックなネタで面白い。
個人的には警察のシーンが良かった。右の警官がやたら顔濃いのも良い味出てた。
悪女姉ちゃんのデコルテ見せたい病も微笑ましい。

クライマックスはやりすぎ感あるけど、あのくらいやるからこそ観客はドキドキハラハラして丁度良いんじゃない?
日本映画はバイオレンスな作品だと暴力描写をしっかりやりきるけど、それ以外は明治ハイミルクかよってくらいマイルド…というかお飾り程度なイメージ。
実はあんま日本映画見ないから想像です、すんません。
でもまぁ、正直すぎるくらい色々やってくれちゃうのは国民性なのかな。
映画にナショナリズムを持ち込むわけじゃないけど、そのへんの感覚の違いはやっぱ興味深い。
それでも善悪の基準と笑いの基本は大抵の国で共通してるようなのがこれまた面白い。

CGがちょっと違和感あると思ったけど、それを指摘して良いのはアメリカ人だけだと思う。
日本人としては、捕鯨描写に対しては「お前ら他所の国での密漁やめてから言えよ」としか思わず、
むしろエンドロールで「どれがゲッターロボの歌だったんだ?」という疑問だけが残って終わった。
おわり