鍋レモン

アウトブレイクの鍋レモンのレビュー・感想・評価

アウトブレイク(1995年製作の映画)
3.4
⚪概要とあらすじ
エボラ出血熱を遥かに凌ぐ致死性を持つウィルスの恐怖と、それに立ち向かう人々の姿を描いたパニック・スリラー。

アフリカ奥地で発生した未知の伝染病がアメリカに接近。厳戒の防護措置が取られるもウィルスはとある地方都市に侵入! 街は完全に隔離され、米陸軍伝染病研究所はウィルスの謎を懸命に解き明かそうとするが...。

⚪キャッチコピーとセリフ
“全滅するのは 人類か、ウイルスか。”

「大事になるぞ」

⚪感想
パニックスリラー作品。

レビューのいくつかにネタバレがあって知ってしまったから観ようか迷ったけど観てよかった。

リアリティがありつつサスペンス要素も盛り込まれていて面白い作品だった。
現実によりすぎずエンタメに味付けした感じ。ドキュメンタリーみたいなクオリティのものが観たいとちょっと違うってなるかも。

今の世界の状況もあるからより深く観ることができる。

メインの登場人物の演技が素晴らしい。
ダスティン・ホフマンを始め、レネ・ルッソ、モーガン・フリーマン、ドナルド・サザーランド、ケヴィン・スペイシー、キューバ・グッディング・ジュニア。

それにしてもどんどん悪い方向へ動いていく。時には回避することもあるけれど基本悪い。

ドナルド・サザーランド演じるマクリントック少将の悪役度がかなり強すぎる。モーガン・フリーマン演じるフォード准将も中々に悪だけど彼には勝てない。

ダスティン・ホフマンの多くの命のために奮闘する姿。

致死率の高いウイルスが自分の近くで感染が発見されてしまったら。その土地に居たら直ぐにでも逃げたいと思うし、その土地に居なかったら封鎖、はたまた爆破して根絶して欲しいと思うかもしれない。さらに、そのウイルスが未知で知らず知らずのうちに大切な家族が感染していたら安心させるために抱きしめたり、キスをするかもしれない。

感染経路、上司の思惑、住民の行動とハラハラドキドキしっぱなしだった。



⚪以下ネタバレ



最初にウイルスが見つかった時にはその村ごと爆破。途中まで村の人々が支援物資だと思っていたのが辛かった。

時は流れ再びウイルスが発生。発生した村はほぼ全滅。しかし、空気感染はしないようだった。サムはウイルスの危険性を感じ上司に報告するも聞いて貰えず。
そんななか、アフリカで捕獲された猿がアメリカに密入国。猿を手に入れたジンボはペットショップで猿を売ろうとするも性別違いで断られ、猿を森に離してしまう。そして飛行機に乗り、恋人と会いキスをするも2人とも発病し死亡する。

ジンボは車の中で猿に飲んでいた水をかけられたのが原因だろうし、ペットショップの店員ルディーは猿に引っかかれたのが、ペットショップの猿は猿が食べていたバナナを食べてしまったことだろうし、医者ヘンリーはルディーの血液を不注意から浴びたことだろうし、映画館での集団感染はヘンリーが恋人と映画を見に行ってしまったから。
もしジンボが飛行機で隣に乗客がいたら、残したクッキーを子供が食べていたら、感染した別の猿がその間に買われてしまったらなどさらに感染が拡大する可能性もなかったわけではない。

今観ると密閉された空間である映画館の危険性と飛沫からの感染からのマスクをすることの大切さを感じた。日本は花粉症とかインフルの時期にマスクをしたりしてまだ慣れているけど海外ではそういう習慣はあんまりないみたいだよね。

サムの着た防護服が破れていたのが見つかった時めちゃくちゃ心臓がバクバクしたけどそれはケイシーの防護服が破れ感染するっていうシーンの伏線でもあるわけで。
そこからケイシーに注射を打った際自分の手を傷つけてしまったロビーも感染。

吐瀉物や注射針からの感染の危険は『コード・ブルー』でも取り扱っていた気がする。

最終的にサムが猿を見つけて血清を手に入れるんだけどマクリントック少将は人々の命より自分の面子が大切だったのでサムを殺しに来たり、爆撃しようとしたり。ギリギリで爆撃機の操縦士たちの判断とフォード准将の良心で救われる。

ロビーが気を失いそうになった時にサムが防護服を脱ぐのが感動した。ウイルスがあり触れられない中で、血清ができると信じ、ロビーが気を失わないことを願い脱ぐ。もちろん死んでしまってもう触れることが出来ないかもしれないからという思いかもしれないけれど。

ケイシーが亡くなってしまったのが悲しい。最後の方のケヴィン・スペイシーの演技が良すぎて胸が苦しくなった。

サムがずっとロビーを妻と言っていたり、ワンちゃんに優しくしていたのが良かった。待てと言われているのにお風呂場から逃げ出して素知らぬ顔でソファに座っているワンちゃんたち可愛い。バーベキュー味のドックフードが好きだとか。

⚪鑑賞
GYAO!で鑑賞(字幕)。
鍋レモン

鍋レモン