紅孔雀

聖の青春の紅孔雀のレビュー・感想・評価

聖の青春(2016年製作の映画)
4.0
最近、藤井聡太君の将棋に(将棋など全然強くないのに)ハマってる身としては、「東の天才・羽生、西の怪童・村山」と並び称された村山聖の短い生涯を描いた本作を、興味深く鑑賞しました。
20キロ増量した松ケン偉い!羽生そっくりの東出君凄い! さらに、最初は誰か分からなかった筒井道隆の雑誌編集者(=モデルは原作者・大崎善生)ぶりも良かったです。
聖と羽生が2人だけで飲みかつ語る、天才同士の魂の交感など、忘れ難いシーンもあり、いい作品だなぁ、と思いました。→ここらの私の印象を明晰に分析されている「netfilms」さんのレビューも是非ご一覧ください。
一方でちょっと複雑なのは、映画と原作が微妙に違うらしいということ(すいません、私は原作未読ですが)。「W座への招待状」で信濃八太郎さんが言っていたのですが、聖と羽生が語り合う場所は、実は聖が昔、師匠(リリー・フランキー演ずる森信雄7段)に連れて行ってもらった食堂だったようですし、その他微妙に原作から改編しているみたいです。→ここらについての卓抜な指摘は「Shiho」さんのレビューを参考にして下さい。
という訳で、ことはフィクションと現実の境界といった繊細な問題に関わり、今のところ私の評価も定まっていないのが正直なところです。ただ、取り敢えず作品のみを見て、標記の暫定点数になりました。
PS : 信濃氏は、先程の「W座」で、師匠の故・安西水丸氏が言ったという“友情”についてのコメントを紹介していて、印象に残りました。曰く「友情とはベーゴマみたいなものだ。弾きあって離れもするが、また、くっついたりもする」 ーーまさに、聖と羽生の愛憎半ばする関係を言い当てて見事、と思いました。もしかしたら、現在の藤井君に対し羽生さもそんな感情を抱いているのかも。そんなことも連想させる至言でした。