歩くチブ

スペイン一家監禁事件の歩くチブのレビュー・感想・評価

スペイン一家監禁事件(2010年製作の映画)
3.7
ファニーゲーム、サプライズ、パージ、屋敷女などが好きなら楽しめるはず。

海外の広い家ならではのホームサバイバル。舞台は新居。自分の家なのに何がどこにあるのかまだよく分からない状況で起こる惨劇にわくわく。

車中のシーン、犯人とのやりとりをバックミラー越しに映すことでその場にいるような緊迫感を感じさせるなど、工夫されたカメラワークが随所に見られたのが印象的。
全体的に漂う雰囲気は好きなのでけっこう楽しめた。娘のメンタルが崩壊していく様子も素晴らしかった。

ただ、気になった点を強いて挙げるとすれば、

冷たい熱帯魚みたいに体液の生臭さが画面から伝わってくる映画なのかなと勝手に期待して観たけど、グロさはほとんど感じなかった。そこは少し物足りなかった。

あと、犯人のキャラクターには突っ込みどころも多く、ホームアローンのアホな泥棒二人組を彷彿とさせる計画性のなさや人間味を感じさせる部分はこういう理不尽な映画には最も要らない要素だと思う。犯人がもっと緻密で残忍だったら絶望感も増しただろうなと。そこが少し残念だった。
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