弁士付き上映会で鑑賞。
素晴らしい体験になりました。
とにかく全てが美しい！美術の美しさには驚愕しました。ファントムのマントの緋色まで見えました。これは今の舞台美術に近いのだと思います。
かなり原作に忠実であることにも驚き、ここまで出来るのか、と感動しました。サイレントの可能性は自分が漠然と思っていたよりも相当凄いものだということがようやく今回で理解できました。
異形であることの悲しさ、悪としてしか生きられない醜さ、嫌な女の狡さ、そういうことをこんな昔の時代から映画はしっかり描いていたんだな、と本当に驚きました。
ロン・チャニーはとにかく幽美。様式美的でもあるのですが、ただ大仰なのではなく実にエモーショナルなのです。
短い作品の中に映画の素晴らしさがぎっしり。昔の人って凄い！の一言に尽きます。
