Alina

スイス・アーミー・マンのAlinaのレビュー・感想・評価

スイス・アーミー・マン(2016年製作の映画)
4.5
“What the fuck”
そう、まさしくこの言葉でした。爆笑。
この映画を観て、そう思わない人はいないのでは。
始終笑いが止まらなくて涙が出てしまうほどでした。

監督の意図として「おならで始まりおならで終わる、おならで笑わせおならで泣かす」というものがあったようなのですが、まさしくそのもの。最後にぐすっとするのもなんで泣いてんだ私・・・と思ってしまいました。泣かされた点は悔しかったです。

死体役のダニエル・ラドクリフ・・・死体役って何!!??と思っていました。
死体、喋ります。方位磁石、ナイフ、シャワー、水筒、などなどいろんな機能付き死体です(笑)

予告編で気になっていた、綺麗な女性の待受画面を、死体役のダニエル・ラドクリフともう一人の主人公、ポール・ダノの2人がそれぞれ眺めているところを交互に切り替えるシーンがあるのですが、予告編でも本編の中でもすごく象徴的に現れています。ずっと孤独の中にいる主人公が死体を通して自分のことを再確認していくような感覚でした。

監督のダニエルズ(2人のダニエルさんのユニット名のようです)はミュージックビデオで数々の賞を受賞してきて、今回はじめて映画に進出したようなのですが、異彩です。ミュージックビデオの要素も含みつつ、エターナル・サンシャイン、E.T.、ジュラシック・パークなどパロディ要素をかいつまんできます。
初っ端から飛ばしまくってるのに全くくじける気配もなく、観てて飽きさせないです。私は古めの映画ばかり観ることもあり、構成がすごく斬新に感じました。

今回試写会で観ることができましたが、もう一度観たいB級の名作。
面白かった!
Alina

Alina