このレビューはネタバレを含みます
オナラの推進力を使って無人島を脱出するオープニングシーンは爽快!
てっきり、このままのテンションで全編走り抜けるのかと思いきや、この映画これ以降、意外に内省的。
果てしなく続く死体との禅問答。
森の中でさ迷っている現状の方がむしろ僕たちは自由で幸せなんじゃないか?
社会に戻っても、待ってるのは人目を気にして自分を抑える人生だけ。
人目はばからず屁こいてる死体の俺の方が、お前よりよっぽど生きてるし、自由だぜ!って感じのラドクリフ。
それを裏付けるごとくフリースタイルなラドクリフの演技。彼の演技には一切の力みが無い!死んでるから。
多分、主人公が自分の内面の言葉を死体の口を借りて喋らせてるんだろうな。
彼の要求や疑問や不服を代弁する役割。同時に孤独を紛らわす話し相手でもある。
「キャストアウェイ」で言うところのバレーボールみたいな。
全編通して二人っきりなのも、主人公の妄想に説明を付けるためなのだろう
。。。
…と思いきや、終盤普通に第三者がラドクリフの動いてるとこ見てしまってて、あれあれあれ?ってなった。
その第三者も「what the fuck…」ってビックリしてたし…
でもきっと、そこもひっくるめて主人公の妄想の物語なんだよな?
これ多分?
オナラに、ゲロにウンコにオシッコ、男同士のディープキス、ポール・ダノの女装など、汚ねえ絵面のオンパレード!
でも汚ねえモノと生きていく事ってのは切り離せないもんだからなぁ…
オナラもゲロもウンコもオシッコも生きる事の象徴だよなって、思った。
ポール・ダノの女装については特に何も……ただ汚ねえ絵面だとしか…