FutosiSaito

スイス・アーミー・マンのFutosiSaitoのレビュー・感想・評価

スイス・アーミー・マン(2016年製作の映画)
3.7
 センス・オブ・ワンダーな北野武的(『北野ファンクラブ』的)ギャグで哲学映画。実にくだらない。
 発想も映画化させるプロダクションも凄い。
 そもそも映画はフィクションであるのだが、これはタイトルバックでジャケットの映像にあるとおり、死体がスイスアーミーナイフという設定で、フィクションにも「ほどがあるだろ」というものだ。
 だが、主人公と(これが、いつも異常な役をやっているポール=ダノ)、スイスアーミーナイフな死体がサバイバルしていくうちに、愛情もしくは恋愛感情が芽生えてくる。
 そしてシモネタの王道「うんこ」と「おなら」だ。
 その意味まで考えさせる。人との関係性まで。
 と、いいながら本質はくだらないコメディという構造が凄い。
 観終わるまで何が起こるかわからないし、スリリングな映画だった。
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