継

パターソンの継のレビュー・感想・評価

パターソン(2016年製作の映画)
3.6
パターソンに住むパターソン(A.ドライバー)はバスのドライバー。
妻へのキスに始まり, 決まったルートを走り🚌, 趣味の詩作に耽り,
マービンU^ェ^Uと出掛けては, バーでビールを引っかける.
パターン(pattern)化された日常を送る人物(person)、Paterson。


取り立てて映画にするほどのトピックは起こらない7日間。
(以前に居たらしい)軍の非日常的な日々を経験した事で, 当たり前の日常がかけがえもなく美しく新鮮に見えるという事?なのか🤔

似た言葉や台詞, 似た乗客(双子?), 似た出来事。
それらを符号, 記号, 暗号のようにストーリーへ散りばめ,
定型詩のように · 或いはRockのリフのように繰り返す日々の暮らしに,
規則正しく韻を踏んでリズムを生んでいるよう(yo!?笑)だった。
エキセントリックな妻の行動や仕事上のトラブルという, 本来ならリズムを狂わす破調な因子ですら, パターソンの規律正しい日々へとやがては収束されていくようで, ジャームッシュの意図が透けて見えるようでした。


“破調の美”なんて日本的な概念が頭をよぎる内に, 日本人の詩人(永瀬正敏)が登場して “a~ha” で幕、でもマクロじゃなくミクロで極めてpersonalな映画, でした(^^)
継