このレビューはネタバレを含みます
主人公のパターソン同じくペンでメモをしながら感想をまとめたくなる映画でした。
映画って「何か」が起こるから映画にしてるところが多分にあって、それに慣れている自分はいろんな「勘ぐり」をしながら「パターソン」を観てました。「日常に非日常がやってくる」。それが切り取られたものが映画だと。
でも、実際には何も起こらない。正しくは映画的な「なにか」は起こらない。だからといって何も起きていないわけでも、日常に非日常がないわけでもない。というのがこの映画のおもしろく、愛おしく、気づかされる部分でした。
変わらない日はないから、やっぱりそれは日常の中に非日常があるってことでもあるし、そもそも本当の意味での「日常」なんてものは存在しないからこそ、その唯一さを大切に愛していくっていうことに感動を覚えました。
「大嫌いだ」と言いながらも、ガレージから犬を出してあげているパターソンの行動と存在がとてつもなく愛おしかったです。在るものを受け入れていく、受け止めていくパターソンという人物が大好きになりました。