ちきっとしねま

パターソンのちきっとしねまのレビュー・感想・評価

パターソン(2016年製作の映画)
4.0
見たあとに思えば夫婦の描写は繊細でかなり良かった気がしてきた。個人的には、ルーチン的な日常(それらは仕事や結婚生活の中にある、欺瞞的な側面を含んだもの)の中で詩作をして過ごすという生き方の描写がすごくリアルに思えた。欺瞞的な日常の中に潜むちょっとした美しいものを見つけては創作する。もちろんそういった美しさもまた欺瞞的である。しかし美しさとして残す営みを続けること、そしてそれらをなくしてしまったときの悲しみ。そのノートは間違いなく愛と呼ぶべきものだな、と思える。そこにあるテーマ性はとても大切なものだろうと思うし、久々に創作をしたい気持ちになった。