菩薩

七月のランデヴーの菩薩のレビュー・感想・評価

七月のランデヴー(1949年製作の映画)
4.6
若さゆえ苦しみ
若さゆえ悩み
心のいたみに
今宵もひとり泣く
忘れられぬあの日
思い出のあの時

と、俺の頭の中ではひたすらジャガーズの「君に会いたい」が流れていた。7月はおろか8月もノー・ランデブーで終え、むしろこのまま「人生、ノー・ランデブーでフィニュシュです。」と吉田栄作に断言されかねない虎の様に孤高の日々を送っている身には、プチブル坊ちゃん・嬢ちゃん達の恋の鞘当て合戦は眩しすぎて「目がー目がー」状態ではあるが、これは文句無くハイパー面白い。水陸両用車が象徴する様に、彼らはどこにだって行けるし、何にだってなれるし、若さを武器についにはあの大空へ翼を広げ飛びだった彼らにはもはや怖い物など何1つ無いのだろうけど、それでも出発には別れを伴うものだし、何かを得るには何かを失うと言うのはこれ人生の必然である。情熱と熱狂の若き日を飛び越え、冷静と堅実の老いを迎えた時、彼らの胸に去来するものは一体何か。鏡に映る自分、そして鏡によって映される自分、理想と現実、光と影、探せば良い、探せば良いさ、自分なんてものは、結局探さなくなったっていつもそこにいるのだから(by蒼井優)。

テレーズの満面の笑みvsクリスティーヌの巨乳、今回ばかしは笑顔の勝利。俺は今物凄く動物園に行きたい。
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