ブタブタ

アナイアレイション -全滅領域-のブタブタのレビュー・感想・評価

3.0

♪♪パァ~ン・パランパァ~~ン!パ・パ・パァ~ン♪パラパ~ラッパッパァ~~パッパッ~パ~ン!!♪♪♪
(ナレーション・羽佐間道夫)
エリアXと呼ばれる謎の空間!
数多くの人々が調査に向かったが誰一人として生還した人間はいなかった!
エリアXから唯一生きて帰ってきた男の女房が色々あってとにかくエリアXに探検隊に率いて殴り込みだ!
空間内部に広がっていた世界は想像を絶するもののそんなもんオスカー女優様にとっちゃぁ朝飯前よ!

♪♪パ~パラッパッ~パパンパパ~ン♪♪

ナタリー・ポートマン「あたいはリーダーのレナ!通称レナ!元兵士で騎〇位の名人!あたいのような天才美人生物学者でなけりゃ百戦錬磨の強者(つわもの)どものリーダーはつとまらない!
あたいらは道理の通らぬエリアXにあえて挑戦する頼りになる神出鬼没の!」
全員「《絶滅領域》調査チーム!」
ジェニファー・ジェイソン・リー「でも飛行機だけはカンベンな!」

(いい加減こんな事ばかり書いてると怒られそう)

<意識高い系Aチーム>

マイケル・クライトン原作の『アンドロメダ病原体』の映画化『アンドロメダ...』や『ソラリス』など、未知の宇宙からやって来た(またはこちらから宇宙に出向いて遭遇する)「何か」、生物なのかウイルスか細菌の様なモノなのか或いは全く次元が違う存在なのか。

それぞれのジャンルのエキスパートを集めたチームが謎に満ちた未知の存在に挑むのはこの手の映画の定石ですが謎の空間「エリアX」探索の為に集められた女だらけの「Aチーム」(違う)
この作品の隕石の落下から発生した「エリアX」はどうしてもタルコフスキーの『ストーカー』の「ゾーン」を連想させます。

「ソラリスの海」の様に「エリアX」も人知を超えた存在で、複数の動物または動物と植物の融合させる『デビルマン』のデーモンを産み出すシステムの様な空間を作り出し、言わば「神の実験場」??
なので人の力ではどうにもこうにもならないので個人的には映像が派手な分盛り上がりに欠けました。
エリアXで生まれた白いワニや怪物たちがもうちょっと、その目的や次々と生まれる新生物がどんどん増えたら世界にどの様な影響を与えるのか?とかその辺も踏み込んで欲しかったです。

JGバラードの傑作SF小説『結晶世界』では人間や全ての物がどんどん結晶化していく終末世界を描いているのですが、人間の形のまま植物化していた人々のヴィジュアルはこのまま全ての人間が植物化し世界が終わってしまうのかという予感をさせて、あのシーンは終末SF感が出てて良かったです。

大槻ケンヂ氏が江戸川乱歩の『パノラマ島奇談』を「どんなにCG技術が発展してもあの世界を映像で再現する事は不可能では」と語っていたのですが、『ストーカー』の「ゾーン」は只のトンネルや水が滝みたいに流れている場所、当然CG等使わずに廃墟を利用してこの世にありえざる場所「ゾーン」を映像化していて、それは人間のイマジネーションを最大限利用してソレを引き出す事に成功したのだろうと、なのでエリアXは確かに映像は綺麗ですけどただ綺麗ってだけで「この世ならざる場所」には見えなかったと。
そう考えると『ストーカー』は文章でなく映像でハッキリと見せているのに人間のイマジネーションによってそれをやってしまっているのはやっぱり凄いな~と思うのでした。

『SFボディスナッチャー』もありました。
レナとコピー(?)がシンクロする場面。
あれと同じ事を志村けん氏が「鏡のコント」でやってましたね。
自分の真似して動く相手にこっちの動きをずらして対抗するやつですが。

ナタリー・ポートマンさんて美人だとは思いますがあんまり好きな役者さんでなくて。
「美人である」と言う認識は出来るのですが、芝居が凄いとか他に何も感じるモノがなくて。
『SW1』『地球が静止する日(リメイク)』『Vフォー・ヴェンデッダ』『マイティ・ソー』とナタリーさんが出てる映画で自分が見る映画見る映画全てが不思議とハズレです。
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