鹿江光

アナイアレイション -全滅領域-の鹿江光のレビュー・感想・評価

3.8
≪78点≫:たまらんね…非常にたまらん。『2001年宇宙の旅』を彷彿とさせる不穏な作品。前半は超常的なワクワク感もあり、サバイバルな緊張感とホラー要素もあって、見応え充分。そして後半はまさに理解不能のオンパレード。それでいて、生命の謎を解き明かすような抽象的な芸術というか、創世記のようなものも感じられる。もはや秩序立てて理解しようとすることがナンセンスのような展開。もう視聴者は混沌を混沌として知るほかない。起こったことをありのまま見つめる、まさにポルナレフ状態である。この理解不能さ加減が脳を刺激して、頭がゾクゾクっとする。個人的にはとっても好きなシークエンスである。それにしても…謎すぎる…笑 実のところ、この世は意味ありげで何もないのかもしれない…。
こういう畏怖めいたSF映画って定期的に出てくるよね。最近だと『アンダー・ザ・スキン』とか『メッセージ』とか『エクス・マキナ』、あと『マトリックス』とか。なんか完成されたSFってのは、哲学に形を変えていく気がする。かと思えば、SFは現代を映す鏡にもなるし、やっぱ面白いジャンルだなあ。飽きることはないですね。
ナタリー・ポートマンは相変わらず美しい方でした。ちょうどいい着衣おっぱいでした。なにはともあれ、ディストピア万歳!!!
鹿江光

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