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SING/シングのsmithmouseのレビュー・感想・評価

SING/シング(2016年製作の映画)
3.8
字幕版がまだやっててよかった!
俄な自分のマコノヒー観は主にマジックマイクとウルフオブウォールストリートから仕入れたエロくて下ネタ満載の○藤鷹的な非子供向けなもの。
さぞ猥褻なロッ○コアラのマッチョに仕上がっているのではないか?
キッズ達よ、酒・タバコ・マコノヒーは20歳になってからやぞ(゜_゜)
そんなPTA的使命感からいざ劇場へ。

本質はただ動物がヒットナンバーを歌ってるってだけの映画なのにメチャクチャ笑えて泣ける。
動物が営む現代社会という見た目はズートピアと共通してるが、社会風刺風マクロ的視点のあちらとは違いこちらはコアラとその周りのドタバタというミクロ的視点でより人間臭い。
金銭問題、人間関係、メンタリティといった見覚えのある問題に対するズレた真剣味が面白おかしくも身近に感じられる。

コアラと羊の熱くてふわふわした友情洗車、カメレオン婆さんの狂言回し。
またヨハアラシの熱唱やウィザース豚のダンス。 それらは人の手には届かない域のアニメならではのコメディ色が出てて気づけば周りにつられてかなり笑ってました。
エガちゃんもセスも歌メチャクチャ上手い!

思ったのはやっぱり自分は吹替では見たくないと言うこと。
上手い下手という問題以前に動物達の喜怒哀楽とそのそれぞれの間にある曖昧なエリアのダイナミックで繊細な演じ分けはそれぞれのキャラを担当する俳優女優のリアルな演技の延長上にある様に思える。
時々の心情にマッチした"声のみの演技"の高度さを味わえる映画だったんで、"キャラを演じる俳優を演じる声優"というマトリョーシカ状態にはなんとも言えない。
特に疑問のあるキャスティングだと感動の中間搾取感が半端ない(-_-;)。

エモーショナルな歌と動物ならではのユニークな動き、それとマコノヒーの変な日本語が聴ける貴重な体験だった。
もう少し"アンダープレッシャー"のシーンが長かったら5点つけたかもなー(ー_ー)。
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