七沖

SING/シングの七沖のレビュー・感想・評価

SING/シング(2016年製作の映画)
3.8
〝それは、人生を変えるステージ。〟
夢はあるけれど、機会に恵まれなかったり、環境のせいで諦めないといけないことがある。そんなすべての人たち(生き物)にもチャンスが巡ってくることを示唆する前向きなキャッチコピーだ。

鳴かず飛ばずで赤字の劇場を経営するバスタームーンは、起死回生の一手として、誰でも応募できる歌のオーディションを開催する。集まった面々は様々な問題を抱えていて…というストーリー。

ストーリー展開は王道。落ちこぼれが集まって頑張り、挫折して再起する。
ありふれた展開かもしれないが、キャラが動物になっただけで、見ていてこんなにも飽きないものか。
すごくツラい展開のはずなのに、バスタームーンと友人エディの洗車シーンには爆笑した。
ネズミのマイクがヘリの風圧で飛ばされそうになりながら頑張ったり、大柄なゾウのミーナが超内気だったりと、動物の特長を生かしたり、あえてハズしたりしたキャラ設定が魅力的だ。
あと、ブタのロジータの発明がとにかくすごい。

ラストのライブシーンは各キャラのそれぞれの問題を乗り越えつつ歌唱が進むので、かなり爽快感があった。
観終わったあとに確かな満足感が残る良作だ。
七沖

七沖