RIO

SING/シングのRIOのレビュー・感想・評価

SING/シング(2016年製作の映画)
3.1
まさにミュージカル風の劣化版ズートピア。

トイストーリー、モンスターズインクなどの
“ピクサー”
シュレック、カンフーパンダなどの
“ドリームワークス”

この2つに続く、第3勢力として猛烈な勢いを見せているのが、怪盗グルーシリーズなどでお馴染みの
“イルミネーション”スタジオです。

世界を席巻し、注目を浴びている制作会社ですが、その差は一目瞭然。
本作でもその差が目立ってました。

悪かった点

その①キャラクター
主要キャラクターが5、6人ほど出てくるんだけど、興味深いキャラクターが誰一人いない。
それぞれのキャラクターのストーリーが薄っぺらすぎるから、まったく感情移入できなかったし、主人公のコアラがクズすぎて萎えました。
タヌキのアイドルウザすぎ。

その②ストーリー展開
親父の立てた劇場で、他人の才能を売りにし、金持ちボンボンのコネを使って無理やりハッピーエンドにもっていく展開が、不自然すぎて好きになれませんでした。
それに、コアラの身勝手すぎる行動に終始イライラしっぱなし。
それが故に、信憑性すら感じられなかったです。

その③メッセージ性
トイストーリーやズートピアなどには込められていた深いメッセージ。
それらがあったからこそ大人も楽しめるような味わい深い作品になっていたのですが、今作の場合、薄すぎました。
だから、子供向けの中身の薄い作品にしか思えなくって、少し残念。
まあ、ミニオンズほど酷くはないですが。

その④音楽
友達に、この曲いいでしょーって興味無い曲を次から次へと聴かされてるような感じがして、前半はかなり押し付けがましかったです。

その⑤テンポ
キャラクター紹介が雑な上に、ごちゃごちゃしてるから、テンポが悪いように感じました。


良かった点

その①盛り上がり
キャラクター紹介がかなり雑で、いまいち関心が向かなかった前半とは裏腹に、後半はかなり良かったです。
どん底に陥り、そこから這い上がって大舞台を開催する流れは良かったし、それまでどうでもよかったキャラクターそれぞれを応援できました。
(這い上がるのは意外と単純でしたが)

その②音楽の使い方
前半と違い、しっかりと音楽が映画に活かされていたし、歌は皆上手かったです。

ピクサーやドリームワークスの素晴らしい作品に比べると、印象の薄い作品でした。

長文大変失礼しました。
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