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ゴッホ~最期の手紙~のgengengのレビュー・感想・評価

ゴッホ~最期の手紙~(2017年製作の映画)
3.5
「この映画を吹き替えで公開しよう」って提案した人、マジ英断。感謝しか無し。欲を言ってしまうと(欲も欲ですが、)こういう映画をシネコンのクソデカいスクリーンで観れたらどんなに気持ちいだろうか!頼む!!

ゴッホオマージュのタッチは1コマ1コマ手書き。マジか〜〜!恐れ入る!ゴッホオマージュタッチだけでなく、リアルなモノクロとのタッチがアクセントとして効いていた。

絵になる事で抽象化したい所と強調したい所の力加減がより意図的に映せる。実写を元にアニメーションを作る良さはそこですわ。『Waking Life』を観た時の感覚が蘇った。

ストーリーはゴッホ死後からスタートする。意外。ゴッホの映画なのに!死んでる!もっと意外だったのはドキュメンタリー的な心持ちで挑んだらミステリーだった所。これは良い裏切り。ミステリーとしても入り組んだ仕組みが堪んないですし、ゴッホの半生とも絡んで上手いことやりやがりましたな。

ゴッホという人間は、飽きることなくクリエイティブを追求する。雨の日でも毎日決まった時間に絵を描く。そこまでしてやりたい事があるって、どういう心情なんだろう。生みの苦しみっていうものがないのか、あるけど苦しみが快感になっているのか。

毎日音楽作ったり絵描いたり文章書いたりしてたいな〜って思いながらも非生産的な事をしてしまう人間なので、羨ましい。つまり、マジ、ゴッホになりてえ。

余談ですが、予告で流れた『デヴィッド・リンチ アートライフ』もさらにクリエイティブ鬼って感じの映画っぽいので、非常に楽しみである。その時は多分、デヴィッド・リンチになりてえって言ってる。
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