シンプルにゴッホの絵画がアニメーションしていることに感動した。
アニメーションの根源を感じる。
ハッとするほど美しいシーンがいくつもあった。
しかしながら、"絵"に見慣れてしまうと、ストーリー構成やカットの優等生な感じ、悪くいうと平凡で裏切られない感じが少し退屈だった。
また、ロトスコープを用いたアニメーションや、ベースのゴッホの絵がない部分が写実的すぎて気になる時があった。
優等生なストーリーやカットも、ロトスコープも、絵画をアニメーションさせるという膨大な作業を考えれば納得できる。
しかし、せっかくゴッホの絵をアニメーションさせるのだから、もっと自由でも良かったのではないかと思った。
いろいろと書いたけれど、やったことに文化的な意義がある作品である。
制作者の熱意と周りの人々の理解があったからこその作品だろう。敬意を表したい。