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ゴッホ~最期の手紙~の2049のレビュー・感想・評価

ゴッホ~最期の手紙~(2017年製作の映画)
5.0
ゴッホの死の真相を巡るサスペンス。全編『動く油絵』による映像で構成された作品。いったいどれだけの情熱があればこんなものを作ることが出来るんだという驚愕の映像美だ。途方も無い制作過程を考えると狂気さえ感じさせる…狂気的な作り手のこの作品への情熱は、ゴッホの絵に対する情熱にもリンクし圧倒的な感動を生み出している。
映画において、見たことがないものを見せてくれる、というのはそれだけでその映画に十分な価値を感じさせるポイントだと思うのだが、その点においてこの映画は圧倒的な魅力を持っており、他に類を見ない傑作だ。
コミュニケーションが苦手で対人関係に問題を抱え、絵を描くことでしか自らを表現出来なかった不器用な天才の灼熱の業火のような情熱は彼の死後多くの人々に感動や喜びを与えている。そのことを想いながら最後の「作品で人々を感動させ、深く優しく感じていると言われたい」というゴッホの言葉に深く強い感動が去来する…
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