ゴッホの死の1年後の話。
彼に描かれた絵のなかの人物たちが、生命を持って、動き、話し、そして彼について語る。
彼の死について。
ゴッホの眼差しで描かれた人物たちは、それぞれの視点を持ち、真実とは違った主観で彼を語って行く。
表現者は表現しなければ生きてけないし、それが他人の目にどう写るのか。そして死者について語ること。描かれる側がみた画家の断片たち。
「それが例え真実だとしても、いつの日か作品によって示そう。取るに足らぬ僕、実体のない僕が心に秘めているものを」
絵が生きていて、景色に風が吹き抜けて、圧巻すぎて涙が出た。
視点の重なりと時制の表現が素晴らしすぎる映画。