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デブ君化けの皮のTSのレビュー・感想・評価

デブ君化けの皮(1917年製作の映画)
2.5
【「デブ」という語を浸透させた男】
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監督:ロスコー・アーバックル
製作国:アメリカ
ジャンル:コメディ
収録時間:23分
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チャップリンの同世代にアーバックルという男がいます。彼は見た目通り太っちょであり、なんと彼は日本語の「デブ」という単語を広めるきっかけになったようです。元々デブという単語の語源は江戸時代からあるようですが。

さて、チャップリンのコメディと似ている部分は多々ありますが、アーバックルはその太っちょという体質を生かしたユーモアな動きをします。この頃から肥満の人が機敏に動くということは笑いの対象であったようです。
実はGangnam StyleのPSYが海外では売れたのに日本ではあまり売れなかった理由の一つがこれにあたるようです。
海外ではいわゆる太っちょさんが凄まじい動きをするとウケが良いらしいです。
ところが日本ではミュージックという分野ではそれほどウケが良くないらしく、またパパイヤ鈴木という先駆的人物がいるため、PSYはあまり注目を浴びなかったようです。

と、余談をしてしまいましたが、要するに肥満の人が機敏な動きをするのは海外ではウケが良いということです。
実際、早回しで撮ってるものの喧嘩やバスタブのシーンは結構面白いですし、よくこんなに動けるなと感心してしまいます。

ストーリーは、自分の妻の目を見計らって他の女にちょっかいを出すアーバックルですが、その女の男に返り討ちに遭うハメになります。彼はその怪我を、他の人たちと喧嘩をしたことによりしてしまったものとするのです。しかし、ちょっかいを出す箇所から不意にもカメラを撮られていて、映画館にいった時にその映像が流れて大慌てするというものです。

まあ普通に考えれば著作権云々ある今では考えれないストーリーですが、23分の中でコンパクトに仕上げております。

このアーバックルは「デブ君」という愛称で呼ばれていて、邦題では「デブ君シリーズ」として統一されているようです。もちろん、チャップリン程有名ではないですが、チャップリンとはまた違った、同世代の演技を観れるやもしれません。
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