恭介

ジオストームの恭介のレビュー・感想・評価

ジオストーム(2017年製作の映画)
3.3
好物なんですよ、こういうある程度のバジェットを掛けた大作風トンデモムービーは。

しかも監督は一時期、エメリッヒと黄金時代を築いたデヴリン君だ。
パニックディザスタームービーと言えばこの2人!とまで定着したこのペアの特徴は、とにかくスケール感重視、細かい事は気にするな!をモットーに映画館ならではの体験が出来る素晴らしいトンデモ映画を連発してくれていた。

そして、満を持してのデブリン君監督作品の登場だ。しかもジャンルは得意とするパニックディザスター!

が、しかし。作風がエメリッヒし過ぎてて、幾ら以前はパートナーだったからって、あんた影響受けすぎ、いや参考にし過ぎ、いや真似し過ぎだろっ、ってデヴリンに突っ込み入れたくなった。
逆にここまできたら、エメリッヒを操ってたのはお前かっ!?ってなるぐらいだ(笑)

お話的にはなんの捻りもない、バッティングセンターのストレート球みたいな直球勝負。デイ・アフター・トゥモローとアルマゲドンを足して隠し味にホワイトハウス・ダウンをふりかけた感じ。
って、やっぱりエメリッヒのレシピやん。

ディザスタームービーは都市破壊描写が命!ってトコを外してないのはさすが。香港破壊シーンのカタルシスは爽快感すら感じられるし、小っちゃいエコカーでのカーチェイスはちょっとゴジラのデジャヴ感も味わえる。

けど、ちょっと盛り込み過ぎたね、デヴリン君。兄弟愛、親子愛、恋愛、仲間との絆、アクション、SF、サスペンス、環境問題、更には人類愛。

もうオジちゃん、お腹いっぱい(笑)
大学近くで学生相手に営業続けてる定食屋のオバちゃんでもここまでテンコ盛りサービスはしてくれない、ってぐらいのサービス精神だ(笑)

テンコ盛りはいいけど、それらを上手くブレンドしてバランスよく配合してくれれば万々歳なんたけど、とっ散らかり過ぎだからドラマパートの焦点がボヤけて何に感動していいか分かんなくなったよ。

こちとら泣くつもりで観てたのに(笑)

要所要所のアクションシーンや破壊シーンは充分楽しめる出来栄えだから、ポテチとコーラを流し込みながら観るにはもってこいなんだけどね。

俳優さん達は、バトラーはじめ、エド・ハリスにアンディ・ガルシアなどオッサン達は良い味だしてるんだけど、女優陣が弱いかなぁ〜・・・と、残念がってるところにまさかのドミノ(デッドプール)登場!全く知らなかったもんでココが一番テンション上がった(笑)
うん、デヴリン君、キャスティングは良い仕事したよ!

てな感じで、本質は今まで通りの作品なんでなんだかんだと楽しめました。
恭介

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