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ザ・コンサルタントのTEPPEIのレビュー・感想・評価

ザ・コンサルタント(2016年製作の映画)
2.6
アメリカにて鑑賞。祝・全米初登場No.1スタートでここ最近でようやくベン・アフレックがキャリア順風満帆のところ、「ザ・タウン」以来のクライム・アクション映画がやって来た。「ウォリアー」で凄まじい力を見せたギャビン・オコナー監督、ワーナーの得意とするダークで渋みのある雰囲気を持った作品。まあ簡単にいえばベン・アフレックの必殺仕事人といったところ。しかし驚いたのがベン・アフレックのキャラクターがナイス過ぎて皆んなで笑ってしまうこと。ユーモアの色がダークさより強いという予告編の雰囲気などと違う、そんな作品だった。アスペルガーというレッテルがありながらも乗り越える主人公が会計士であり、殺し屋という設定はまあ置いておいて、率直な感想は「普通に終わった」映画だった。こういうタイプは主人公が超人なのだが、ちゃんと闘うし、頭もいいし、なおかつアフレックがよく似合っている役。にも関わらず、普通に狙撃・打撃のオンリーで制圧したり、殺し屋っていっても産業だし、あと成敗する相手が地味過ぎませんかとつい笑ってしまう。極め付けはアナ・ケンドリックのおかげですごく可愛いらしい画づくりになってしまって、もはや渋み・ハードボイルドはなかった笑。JKシモンズの好演はともかく、話の流れが実に悪い。いやシンプルなストーリーなのだが、主人公、追っ手、主人公、追っ手とワンパターンな展開は多少退屈。脚本自体は悪くはないと思うのだが、会計士からの殺し屋というギャップより闘う会計士といった感じでしかない。
総評として、まず邦題の「ザ・コンサルタント」って何だよ。ネイティヴもゲンナリの邦題を付けた日本はもうセンスないとしか言いようがない。作品としては月並みのアクション映画に終わってしまった。ベン・アフレックのハマりは良かったと思うが、ジョン・ウィックぐらいの味が不足していた。感覚的には「ジャック・リーチャー」に近いものを感じる。どちらにせよ強みが欠けている作品であったと感じる。
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