天下の超かぼちゃ王大将軍

ザ・コンサルタントの天下の超かぼちゃ王大将軍のレビュー・感想・評価

ザ・コンサルタント(2016年製作の映画)
3.8
「玉虫色物語」

小さな会計コンサルタント会社を営むクリスチャン・ウルフには二つの顔があった。
一つは天才会計士としての顔。
田舎の農場夫婦から大企業に至るまで、様々な問題を真摯に解決する善人の顔。
もう一つは、悪徳企業やマフィアなど、危険なクライアントを相手の金の問題を解決する裏家業としての顔。
しかし、その裏の顔には一つの謎があった。
彼のクライアントが逮捕や死に至っても、何故か彼一人だけが生き延びる。
彼のクライアントは危険な人物や組織が多く、彼自身も命を狙われてきた可能性が高いのに。
彼には、天才的な数学の頭脳以外にも、もう一つ傑出した能力があった。
それは、対人の殺傷スキル。
この映画は、そんな彼を主人公とし、最終的には粗筋もまとまらないような、
摩訶不思議な結末を迎える、面白い人には面白い、面白くない人には面白くない、
そんな玉虫色の映画なのである。


■「人類ポルナレフ化計画」

この映画を観終わって、面白かったんだけど、面白くなかったんだよ。
けど、やっぱ面白かったんだよ。

な… 何を言っているのか わからねーと思うが、

おれも 何をされたのか わからなかった…

頭がどうにかなりそうだった…

どんでん返しだとか超展開だとか

そんな高尚なもんじゃあ 断じてねえ

もっと意味不明なものの片鱗を味わったぜ…

いや、最初は面白かったんだ。

ベン・アフレック演じるクリスチャン・ウルフがいい味出してたんだ。

田舎町の老夫婦の小さな問題を真摯に解決するイイ人感溢れる感じ。
しかし、高度な自閉症のため、いろいろ大変そうな背景。

冒頭からの音楽の使い方もよく、ほんとグッと意識をつかまれたんだ。

けど、結局そのキャラクタのだし汁だけで映画が終わっちまうんだ。

最初の椀物の味を最後まで引っ張ってくるんだ。

最後の方はもうお茶を濁してチョイチョイ、みたいな。

でも、お茶を濁されるのが最後の最後まで気付かないというか、
いや、薄々は感じていたけれど、キャラの良さもあって、
まぁ、最後はキッチリ落とすだろうと。

物語の展開というかオチは予想の範囲内。

けれど、終わり方が、閉店ガラガラみたいな感じでサッと終わりやがった。

FBIは必要だったのか、最後まで見ても分からん。

色んな映画が混じった映画のようにも感じた。

イコライザーのようで、アゴッサムシティのバットマンのようで、
ボーンなアイデンティティのようで、グッドウィルハンティングのようで、
ジョン・ウィックのようで。

なんやったんや。ウンコみたいな事件やったわ。

■「しかし何故か面白い」
なんでや。分からん。

全てはギャヴィン・オコナー監督の力なのか。

監督の作品はウォーリアーがとにかく面白くて、
で、追いかけようと思っていたんだけど、割と後続作品の評判がよくなく、
あれって感じで結局観ずにきていた。

けど、本作観てみて、力はあるんやろけど、なんやろなぁ。
脚本かなぁ。

プライド&グローリーやウォーリアーは良かったしね。

しかし、あの終わりで終わらすのがね。
凄いよね。
ほんと。

感想にもなってないんだけど、
いやぁ、感想もかけないというか、なんだったのかホント分からない。

まぁ、ええんちゃう。

そういう事もあるよ、人生。

なんでも白黒ハッキリ色分け出来るわけちゃうしさ。

そんな、アレが黒、これは白、これはどんっちなんだ、ハッキリしろ!
ってばっかやってたらさ、このストレス社会、圧し潰されて死んじまうぜ。

へい、そんな小難しい顔はやめて、気楽に行こうぜ兄弟。

・・・という感じの映画。