原題は「会計士」というタイトルで、その名の通りマフィア等の資金洗浄や着服等を請け負う凄腕の問題解決屋 （コンサルタント） が主人公のアクション映画。
そこの部分だけ見るとリュック・ベッソン率いるヨーロッパコープの良くあるアクション映画に思えるが、本作がその手のアクション映画と違うのは主人公が自閉症を患っている所にある。特に自閉症の主人公という設定が、あまり感情を表に出さないベン・アフレックのキャラクターと合っていて良いし、この手の映画では異能力者のような扱いを受ける自閉症において、身近にいる人として描かれているのも非常に良い。
ただ話としては若干落ちが弱いというか、とある会社の不正を追う主人公と、謎の会計士の正体を追う警察という構図で話が進むのだけど、敵に雇われている傭兵のリーダーが主人公の弟で、最終的に兄弟のイチャイチャになって終わる。
若干のオチの弱さと、自閉症以前に主人公の父親のマッドさが際立っているのだが、全てにおいてディティールの細かさが勝っていて非常に良い作品に仕上がっている。
