ベイビー

レゴバットマン ザ・ムービーのベイビーのレビュー・感想・評価

3.8
何だか思ってたのと違う。クセがあり過ぎて上手く飲み込めない作品。でも面白い…

まずバットマンの拗らせ方が酷すぎます。超富豪の孤独でナルシストな面は見ていて本当に辛い。あの豪邸に帰っても、話し相手がアルフレッドとコンピュータのピューちゃんだけ。

料理をチンしたり、好きな映画を観る姿は、一人暮らしの僕と何ら変わりません。ですからバットマン(ブルース・ウェイン)の孤独は、笑いながらもちょっと胸に刺さります。

それはともかく、小ボケ小ネタが盛りだくさん。バットマンが矢継ぎ早にボケてきます。それをサラッと表現する山寺宏一さんのしゃべりはお上手。パチパチパチ、パチクリパチパチパチ。

小ネタの中で、やけに「そんなの関係ね〜」と小島よしおのネタを入れてくるなぁと思っていたら、何とそれを言っていたロビンの声は、ご本人である小島よしおさんでした。ビックリ! 声優さんとしてとても違和感がなく、これまたお上手でしたよ。パチパチパチ、パチクリパチパチパチ。

小ネタを拾って行くと切りがないので、この辺でやめておきますが、とにかく全然的にセンスが良いです。

以外と脚本も良くセリフや小ネタも良いのですが、美術デザイン、メカニックデザイン、キャラクターデザインが、"LEGO®︎"という世界観での規制があるにもかかわらず、とてもセンス良く表現されています。

この映画の最大の謎は、"どうしてこの作品、キャラクターをLEGO®︎で描いたのか"ということ。

この作品全編LEGO®︎ブロックを使ったストップモーションアニメのように表現されていますが、実は全編フルCGアニメ。

どうしてこの表現にしたのか分からないけど、LEGO®︎の世界観にこだわった演出が、ドンドン癖になっていきます。きっと、この世界観でなければ、バットマンのしゃべりも、小ボケも、ロビンのチョイ古ギャグもスベり倒していたことでしょう。

他にも見どころが盛りだくさん。DCコミックスの悪役達はもちろん、映画史に残る色んな悪役達が続々出てくるのも見どころです。
ベイビー

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