EdoValens

ヒトラーへの285枚の葉書のEdoValensのレビュー・感想・評価

ヒトラーへの285枚の葉書(2016年製作の映画)
4.0
Alone in Berlin という原題が印象的。
戦地で亡くなった息子の死がきっかけで、戦争をはじめた張本人であるヒトラーを攻撃する葉書を書き重ねはじめる…という話。でも、ヒトラー政権を倒そう!という正義感からの社会的行動というよりは、息子の死を乗り越えるための個人的な行動のように感じた。ベルリンが勝利のムードに包まれているという背景のなかで、毎日ストイックに夫婦で葉書を書き続ける姿は追悼であり、祈りだと思う。
戦争映画というよりは、1組の夫婦が息子の死という喪失に向きあってゆく過程を描いた映画のように感じた。
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