えんさん

トゥームレイダーファースト・ミッションのえんさんのレビュー・感想・評価

2.5
資産家の令嬢ララ・クロフトは、血気盛んなごく普通の女子大生。しかし、彼女はどこか暗い影を落とすのは、幼き頃の彼女を残して、冒険に旅立っていった亡き父の存在ゆえだった。そんな冒険家だった父の遺志を受け継ぎ、神話上の島に隠された世界を滅ぼす“幻の秘宝”を封印する冒険へと旅立つのだが。。「リリーのすべて」のアリシア・ヴィキャンデルを主演に迎え、世界的人気ゲームを新たに映画化したアクション。監督は「THE WAVE ザ・ウェイブ」のロアー・ウートッグ。

アンジェリーナ・ジョリーの出世作ともなった2001年公開の「トゥームレイダー」。もともとは世界的な大人気の冒険アクションゲームで、僕もPC版をすごく昔にやっていたような記憶があります。いわゆるリブート作品にはなるものの、今回は主演を務める役者の華という部分ではなく、物語の空間全体をリフレッシュしてまとまりのある作品になっていると思います。ただ、逆をいえば、前シリーズはアンジェリーナの味で出していたような作品の特色みたいなものがなくなったのは確か。僕の好きな野球の世界でもよくいう定型句ですが、コンパクトにまとまった分だけ、尖ったところが消えた作品だなと思います(笑)

ただ、こうした作品の色を変えたことで、すごく意識されているのが「インディ・ジョーンズ」シリーズのような冒険活劇のテイストを前面に出していることでしょうか。島へ旅立つ冒頭のシーンから小気味よいアクションと、物語を進めるうえでの相棒(パートナー)になるダニエル・ウーに引き合わせ、いざ島に舞台が移ると、謎解きとアクションを交互にリズムよく展開させる。黄土色中心となる島の背景の色合いも含め、まさに女版インディにふさわしい進め方をしているなと思います。ただ、ハリソン・フォードと比較すると、やっぱり役者のキャラがだいぶ弱いですけどね。。