ちゃんむら

サイドウェイのちゃんむらのレビュー・感想・評価

サイドウェイ(2004年製作の映画)
4.2
内省的で大人しい人間の生き方と、本能的で猪突猛進な人間の生き方。正反対の両方の生き方に対して、肯定してくれるアレクサンダー・ペインの名作です。人生捨てたもんじゃない!

元嫁に未練たらたらの草食系オヤジだったり、結婚式前でも女を引っ掛けることしか考えてない売れない俳優のオヤジ、主役二人が結構ダメ人間なんですが、全く嫌いになれないんですよね。
今後のペイン監督の映画に通じていく、人間に対する視線の優しさが感じられます。この監督、ハリウッドの監督でありながら、優しくて笑える「男はつらいよ」的な映画を撮るんですね。実際、小津安二郎や山田洋次の映画に似てると言われてますね。

ロードムービーの脇役として添えられているワインの知識と、豊富な約20種類のワインの銘柄も、この映画をより一層面白くしています。

僕はどちらかというとハゲの方の主人公に近いかなー?