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リトル・マーメイドのMyYouMeのレビュー・感想・評価

リトル・マーメイド(2023年製作の映画)
3.8
『リトル・マーメイド』もついに実写化。
ハリー・ベイリーの歌声をとても楽しみにしていたのと、曲は全て英語の歌詞の方がしっくり来るのでもちろん字幕版で鑑賞。

かつてのディズニーアニメ作品を現代にリメイクするからにはそれなりにアレンジが必要だったりするんだけど、主にバックグラウンド的な部分はとてもよく考えられていてあらゆる面で非常に挑戦的だったなという印象。
1989年のアニメ版の構成をなぞりつつも、人種間や世代間の価値観の違いにフォーカスしたり、エリックの生い立ち・環境・人柄をより細かく描くことにより彼にプリンスというよりも“ひとりの若者”としての深みを持たせたり。
“カリブ海域”が舞台というのがアニメ版では今ひとつ伝わりづらかったのだけど、実写版ではラテンムードを前面に押し出していてとても良かった。

そしてやはりアリエルに扮したハリー・ベイリーが歌唱シーンはもちろん、弾ける若さ、愛らしさ、しなやかさなど、パフォーマンス全般が初々しい多面的な魅力に満ち溢れていて本当に素晴らしかった。
実写というかVFXだからこそ表現出来る海洋世界のダイナミックな映像も美しかった。
♪Under The Sea や♪Part of Your World のミュージカルシーンは圧巻。
セバスチャンとフランダーのリアル生物化はまあやっぱりどうしても違和感がある。かといってそこだけデフォルメするのも変だから仕方ないんだけど。スカットルはさほど気にならなかったので、自分の中で鳥は許容範囲なのかな。オークワフィナの吹替は今回も最高だった。
アースラ関連だけちょっと退屈だったかな。メリッサ・マッカーシーは悪くなかったのに。

また音楽は名匠アラン・メンケンの楽曲に加えて、みんな大好きリン=マニュエル・ミランダの手がけた新曲がミュージカルとしてのポテンシャルを一層高めている。リン=マニュさんの仕事の確かさは流石の一言。ディズニーは彼を当分手放さないだろうな。
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