Naoya

婚約者の友人のNaoyaのレビュー・感想・評価

婚約者の友人(2016年製作の映画)
2.7
1919年、戦争の傷跡に苦しむドイツ。婚約者を戦争で亡くし未亡人となったアンナが、あるフランス人男性と出会い、その彼が婚約者の知り合いということを知り、交流を深めていく、フランソワ・オゾン監督のミステリー作。本作ではモノクロのシーンとカラーシーンの使い分けがあり、物語に直結する構成であり面白い試みで見応えがある。より場面一つ一つを強調する構成で良い。ミステリー要素は難しくなく、展開の流れから王道ではあるが、引き込まれる物語になってます。舞台が戦後というのも、丁寧にドイツとフランス互いの国の内情を描いてます。また、より主人公アンナ、そして周囲の人々の感情をより引き出す題材になってます。アンナ演じるポーラ・ビールの顔立ちがとにかく美しい。監督らしい、濃い男女の物語を描きつつオシャレな雰囲気もある作品。結末の余韻もある内容。静かに、しかし確実に熱のこもった、〝人〟を描いた物語。
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